
そんな疑問を解決したします。
この記事では、元ミックファニングソフトボード(以下MFソフトボード)の営業マンがこのソフトボードの魅力やデメリットを徹底的に解説します。
結論、MFソフトボードと通常のサーフボードとの機能性は全く変わりません。
これが1本あるだけで、さらにサーフィンが楽しくなる最高のソフトボードです!
一般の方でもわかるよう、専門用語をなるべく排除して。MFソフトボードについて解説します。
この記事の信頼性
当ブランドの営業マンとして勤務していました。このソフトボードについて、他のサイトの記事ではかなり的はずれなことを書いているので、我慢できずにこの記事を書きました。元営業マンだからこそわかるMFソフトボードについて、解説します!
目次
ミックファニングソフトボードの口コミ:ミックファニングって誰?
サーファーの方でミックファニングを知らない方は僕はサーファーとは認めません。笑
世界王者に3度輝いているオーストラリア出身の世界的に有名なサーファーです。
現在は引退していますが、引退後も数多くのスポンサーが付いていて、今でもサーフシーンへの影響は絶大です。
非常にストイックなプロサーファーで、サーフィンに対する姿勢は非常に尊敬できます。
彼のライディングスピードは世界一と言われていて、そのスピードから繰り出す技の数々はとにかく圧巻です。
僕もオーストラリア留学中とメーカーに勤務していた時に2回お会いできましたが、非常にフレンドリーで、こんな僕に波を譲っていただきました。

彼のライディングについてはこの動画を見てみてください!
ミックファニングソフトボードのクチコミ:内部構造が全く違う
最初に、僕はすでに独立してこの会社には勤めていないため、現在は当ブランドのただのファンです。笑
なのでお金をもらって紹介してるんじゃないよ、ということをまずご了承ください。
このソフトボードについて、スポーツ関連の総合サイトや何も知らない初心者が書いたかなり的外れな記事が散見できたので、MFソフトボードの本当の魅力について解説いたします。
他のメーカーのソフトボードは内部構造を明らかにしていません。
他のメーカーの製造工程はあいまいな記述が多いです。ストリンガーが入っていて強度が強いよ。くらいです。
他のソフトボードは実はボディボード工場で生産されていて、その構造はボディボードと同様のものが多いです。
しかしMFソフトボードは違います。
このボードはサーフボード工場で生産されていて、ハイパフォーマンスボードに近づけるように開発されました。
当ブランドで勤務していた際に、ミックファニング本人からこのソフトボードを作った動機について聞いたところ、
トッププロがソフトボードに乗らないのはそのパフォーマンス性能が低いから。
それなら最先端のパフォーマンスボードの生産技術とソフトボードの素材をうまくミックスして、初心者からトッププロまで楽しめる最高のソフトボードを作ろうと思ったんだ!

3度もの世界チャンピオンにも輝いたサーフィンの神様、ミックファニング。
彼はサーフィンに対して非常にストイックだということで有名ですが、このソフトボードについても一切の妥協を許さず開発されました。
それでは、MFソフトボードの内部構造について詳しく解説していきます。
サーフボードの表面をスポンジ加工している
みなさん知ってましたか?
MFソフトボードってサーフボードが中に入ってるんですよ。
この構造は業界唯一です。
表面はソフト素材で中身はEPSのサーフボードなんです。
EPSというのは通常よりも強度があって軽いサーフボードです。
このEPSのボードが内包されていることによって、格段に通常のサーフボードに近い性能を持っています。
上級者はもちろんビギナーサーファーも、より通常のサーフボードに近いフィーリングでトレーニングをする事が出来ます。
AKUシェイプマシンでシェイプ
サーフボードの形状を削り出す最重要の工程をシェイプと呼びます。
内包しているサーフボードをシェイプする工程にAKUという世界最高峰のシェイプマシンを使用しています。
AKUといえば寸分狂わず決まった形状を削り出すマシンです。
わずかな形状の違いでサーフボードというものは全く違う乗り味になってしまうので、ボードのパフォーマンス性を維持するのに高性能のシェイプマシンは不可欠になります。
さらにその上からクロスと呼ばれるガラス繊維の素材で補強しており、これもサーフボートと同じ工法です。
この工程で、ソフトボードでは実現不可能と言われていた「しなり」を実現させ、中級者以上の方はこの「しなり」を使ってスピードアップさせていくことができます。
リッピングの際の反発も通常のサーフボードとなんら変わりはありません。
FCS2、FUTUREフィンが使用可能
ソフトボードのデメリットとして、サーフィンに不可欠なターンができないということが挙げられます。
ソフトボードというものはひと昔前は、サーフショップに置いてある初心者用レンタルボードという位置付けでした。
ぶつかると危険性の高いフィンについても、ソフト加工された安全なフィンが使用されていました。
ターンの練習を妨げていたのはソフトボード特有のこの「ふにゃふにゃのソフトフィン」でした。
ソフトボードのフィンでは波を上手く捉えることができず、綺麗なターンが不可能と言われていました。
しかしMFソフトボードはこの問題をも克服しました。
MFソフトボードは、FCS2プラグシステムとFUTUREプラグシステム(どちらかを選択)のフィンの付け替えが出来るフィンボックスが埋め込まれています。
購入時は、初心者用の柔らかいフィンが付属しますが、コンディションや、乗る人のレベルに合わせてフィンを付け替える事が可能となっています。
フィンがライディングに与える影響はものすごく大きいので、ここにも妥協を一切許さないミックの強い意志が垣間見れます。
デザイン性
このソフトボードは2019年にオーストラリア国内の最も権威のある国際的な賞、『グッドデザイン賞』を受賞しました。
このグッドデザイン賞は、サーフジャンルだけでなくあらゆるジャンルの新商品の中から選ばれます。(家具家電、アパレル、食品...etc)
使用する人を選ばない、非常にシンプルで洗練されたデザインが魅力です。
ソフトボードのメリットはそのまま
MFソフトボードの内部構造の凄さについて解説しました。
ここでみなさんが考える疑問として、

従来のソフトボードのメリットと言われていた「軽い・安全・丈夫」という部分をMFソフトボードはそのまま実現し、最強のソフトボードを開発しました。
軽さ
従来のソフトボードは単純にスポンジボードなので、購入時は軽いもののどんどん海水を吸い重くなることで有名でした。
MFソフトボードについては、表面がスポンジ加工されているだけで、EPS部分が海水を吸うということはあり得ません。
EPSという非常に軽い素材のサーフボードを内包しているので、むしろ他のソフトボード よりも質量は軽く取り回しが楽です。
安全性
ソフトボードの最大の特徴「安全性」ですが、もちろん他のソフトボードと変わらずぶつかっても怪我をしにくいです。
一般に小波用と言われているソフトボードですが、このソフトボードの機能性があまりに優れているので一度頭オーバーの波で使用したことがあります。
その際にワイプアウトし波に巻かれてソフトボードが自分に激突したのですが、運よく打撲のみの軽症ですみました。
通常のサーフボードだったらおそらく大怪我していたと思います。

丈夫さ
MFソフトボードは、ボードの種類によって「カーボンファイバー」「バンブーストリンガー」「デュアルストリンガー」を採用しています。
難しい話を抜きにすると、どの構造も通常のサーフボードと変わらない強度を持っています。
さらにEPS素材は強度のある素材なので、その強度が他のソフトボードに勝ることは一目瞭然ですね。
この動画見ていただければ分かりますが、ライディングが完全に通常のサーフボードの動きですよね。
デメリット
では、MFのデメリットもしっかり書きます。
波に乗れすぎてうざがられる
これは僕の見た目(髭面で目つき悪い)ことも関係していますが、ソフトボードで波乗りしていると結構おっさんに絡まれます。
MFソフトボードはテイクオフもめちゃくちゃ早く、パドルも楽で波に乗り放題なのですが、ルールを守っていても絡まれることがあります。
「そんな偽物ボードでサーフィンしてて恥ずかしくないのか!」とよくわからない怒られ方をしたことがあります。
彼らは苦労して昔のサーフボードで技術を磨いてきたので、簡単に波に乗れてしまうスポンジボードなんて認めたくないのでしょう。
MFソフトボードはもはや新しいジャンルのサーフボードです。
この世にある全ての商品は改良されてどんどん機能性を増していくように、MFソフトボードもサーフィン業界に突如出現した全く新しいジャンルのサーフボードです。
ですので、「スマホなんて認めん!公衆電話こそが至高!」と言っているのと同じなので気にする必要ないです。笑
価格が少し割高
価格について、正直他のソフトボードよりも少し高いです。
しかしよく考えてみると、中にEPSのサーフボードが入っているのだから当然ともいえますよね。
EPSのサーフボード自体10万円以上しますし、むしろこの価格に抑えているのが不思議なくらいです。
「貧乏人の銭失い」という言葉がありますが、価格の安いサーフボードには明確な理由があります。
むしろ他のソフトボードメーカーがなぜ安いのか、ここまでお読みいただいた方にはわかると思います。
内部構造を公開してない理由と合わせてみると・・・そもそも内部構造にお金g・・・
これ以上は割愛します。
ミックファニングソフトボードの口コミ:おすすめモデルを紹介
ではここから、僕が実際にメーカー勤務時代に試乗した結果、本当におすすめするMFのモデルについて紹介します。
最強の小波用ボード:リトルマーレー
MFソフトボードが開発された2018年から一番人気があり、進化し続けているモデルです。
波が小さいときに楽しめるセカンドボードが欲しい、という方には最適なモデルです。
クアッドにして乗るのも最高に楽しいですし、小波でもうねりからテイクオフができるので、余裕を持ったアクションを入れることができます。
加速力が異常:キャットフィッシュ
最新モデルの「キャットフィッシュ」です。
レトロフィッシュをイメージしたデザインで、その加速力は群を抜いています。
ボトムにしっかりとコンケーブが入っているので、テイクオフした瞬間に一気にトップスピードまで加速してくれます。
混雑したビーチでも一番波をかっさらうのはこのボードですね。
DHDとのコラボ:ツイン
オーストラリアの超有名サーフボードブランド「DHD」とコラボしたモデルです。
実際に存在するDHDの「THE TWIN」というモデルのサーフボードの表面をスポンジ加工にしています。
ツインフィン推奨ですが、スタビライザーをつけることによって、頭オーバーの波にも対応することができます。
ミッドレングスなら:ビースティー
普段ショートの方も、たまには綺麗な波でゆったりとしたクルージングサーフィンを楽しみたいという時がありますよね。
そんな方におすすめなのが「ビースティー」です。
ロングの方のセカンドボードにもいいですし、小波でも天気が良いからサーフィンがしたい!という希望を叶える最高のミッドレングスです。
初心者なら:スーパーソフト
これから始める初心者の方におすすめするのがこの「スーパーソフト」です。
MFソフトボードの機能を残しつつ、初心者の方にも手軽に使ってもらえるような価格を実現したボードです。
女性でも持ち運びがしやすいように取っ手がついていて、これから始める方にぴったりなソフトボードです。
ミックファニングソフトボードの口コミ:まとめ
いかがでしたでしょうか。
他のどの記事よりも詳しくMFソフトボードを解説したつもりです。
僕の意見としては、「サーフィンの楽しみ方は人それぞれなのだから、使う道具も人それぞれ」です。
まだまだソフトボードに対するサーファーの目線はきついものがありますが、そんなことは気にせず自分が一番楽しめるボードを選びましょう。
では、一緒にこれからもサーフィンを楽しんでいきましょう!